歳を重ねたって大人になれるわけではなくて、大人になるほど背負うものは増えて、息苦しくなって。子供の頃に思い描いていたほど、大人って大人ではなくて、いつか私たちも屋形船に乗らなくちゃいけない日が来るのかもしれない。
生きている限り人は変化するし、環境も変われば見ているものも変わる。あの日、同じ世界に生きて同じものを見ていた仲間とも違う世界に生きて違うものを見る日だってきっと来る。
でも、それを悲観しなくていいんだろうなぁって、やっと思えるようになった。どんなに変わっても、違うものを見ていても、その都度ぶつかって、向き合って、分かりあって。それがどんなに不器用だったとしても、そうやって人は大切な人との時間を重ねていくんだろうなぁって。
前作のタイトルは「ピカ★ンチ LIFE IS HARD “だけど” HAPPY」だったのが、続編では「ピカ★★ンチ LIFE IS HARD “だから”’HAPPY」になる。”だけど”と”だから”。タクマが作中で述べるようにその微妙な差がもたらす違いは大きい。
たぶん、今の私にとってはそのどちらもピンとこなくて、今の自分の人生にタイトルをつけるとしたら「LIFE IS HARD だから しんどい」とかになる気がする。つらいことや苦しいことをどうやって避けるかばかりを考えている気がする。まずは「LIFE IS HARD だけど HAPPY」と言えるように。そして、いつか「LIFE IS HARD だから HAPPY」と言えるそんな日が来ますように。