映画として全体的に暗かった気がする。これだけ結婚出産、というかそもそも恋愛をしなくても楽しいことたくさんあるじゃん〜✌︎みたいな時代で、ちゃんと大人になってもずっとあれだけ暗く生きていけるかな、周りと違うと気がついた思春期のあの暗さなら分かるけれど。
多様性の外側にスポットが当たったというか、セクシャルマイノリティの話をする時、感覚的には人間を恋愛/性愛対象として見るか、どんな属性の人間を恋愛/性愛の対象とするか、という印象だったので、そもそも人間以外を性愛(が正しい表現だろうか……？)の対象として見るということを想定していなかった気がする。
取り調べであったとしても他人のセクシュアリティやフェティシズムを勝手に言ったりしない(アウティングしない)、自分(たち)の性的嗜好を「あり得ない」と言われたことに対してしっかりと腹を立てる桐生、姿勢として正しくて非常に好ましかった。
原作を読んだ時から擬似セックスをして、なんだこれ？変なの……(ニュアンス)となるシーンが好き。マジョリティ=普通で変ではない、と思っていたけれど、別に変だよな、と思う。
