なかりゅー

重力ピエロのなかりゅーのレビュー・感想・評価

重力ピエロ(2009年製作の映画)
5.0
伊坂幸太郎先生原作はどうしたって神作品になる、約束された勝利の時間。
やっぱり期待を上回る満足感。
中盤、春の実父に邂逅する兄・泉。幼少期の回想、レイプってなに?と聞く春に対しての泉の返答で感情が揺さぶられました。
幼い分、両親と同等かそれ以上に思い悩んでいるはずの泉が弟には暗い影を感じさせず気丈に振る舞う姿。
その後現在、実際には20年弱経過しても遺伝子学を専攻し犯罪まがいな強硬策を弄しても兄弟の絆・家族の絆をより確かにしたいと闘う有り様につよく「繋がり」というものに疑問を提起されました。
一方でまた自分の在り方や出自の葛藤と闘っていた弟は精神が瓦解寸前…
この兄弟にはずっといっしょにあそんでいて欲しい。
いつまでも父親にふたりであそんできたのか、と声をかけられ続けていて欲しい。
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