パピヨン

彼岸花のパピヨンのレビュー・感想・評価

彼岸花(1958年製作の映画)
4.2
こちらの作品も自分の好きな“小津安二郎”監督作品の上位に入ります。
そして 主演の“佐分利信”は出演した 映画でもテレビでも キャストアンサンブルの要となり その作品自体をアップグレードさせてますね。“山本富士子”は初代ミス日本~大メジャー会社の看板女優となり その大映映画と契約内容で大立ち回りを演じたそうですね。今でも大変な事なのに 当時は女優生命を賭ける以上の出来事だったでしょうに。そしてそして“佐田啓二”では「この広い空のどこかに」と「あなた買います」(共に小林正樹監督作品)の2作品に いまだ遭遇できていないことが悔やまれま。
平山(佐分利信)は 娘の節子(有馬稲子)の婿さがしに苦心し 三上(笠智衆)は 娘の文子(久我美子)の家出の原因に苦慮していて 旅館の女将の初(浪花千栄子)は 娘の幸子(山本富士子)の縁談で悪戦苦闘中なのです。それぞれの世代間ギャップと親の想いと子の想いのスレ違いが時にコミカルに展開します。終盤の幸子の暴れぷりは 何とも愛おしいしく思える程です。
本作品で“山本富士子”を初めて意識しました。今まではとにかく美しい!だけでしたが 素晴らしい作品をたくさん残されてるし 映画界の巨人·怪人相手の大喧嘩に人間として興味をもちました。
とても面白い作品でしたよこれ。

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