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夏の嵐のkazu1961のレビュー・感想・評価

夏の嵐(1954年製作の映画)
3.7
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-298再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-546

🖋 ヴィスコンティの50年代を代表する大作、オープニングのオペラ劇場の幕開きからもう圧巻!!豪華絢爛な美術や舞台設定で観るものを引きつけていきます。そんな世界観の中で繰り広げられる、激しい愛と別れ、情熱を体現する伯爵夫人リヴィアを演じるアリダ・ヴァリの圧倒的な存在感は特筆もの。

🖋物語は、19世紀オーストリア支配下のヴェニス。そこで運命的に出会った伯爵夫人リヴィア(アリダ・ヴァリ)と青年将校フランツ(ファーリー・グレンジャー)の激しい愛と別れを重厚に描いていいています。ヴィスコンティ初のテクニカラー作品で、古典的悲劇スタイルとリアリズムを両立させ、いわゆるネオ・リアリズモの名作と言われた作品です。

🖋そして、最期には追い詰められていく伯爵夫人演じるアリダ・ヴァリの迫真の演技は特筆のもの。ラストに向けての盛り上がりには迫力は圧巻でした。全篇で響き渡るブルックナーの第七番。これぞイタリア映画といわせるヴィスコンティの傑作ですね。

😨Story:(参考: allcinema)
1866年、オーストリア軍占領下のヴェネツィアで観劇中の軍の将校と抗戦運動の指導者の侯爵との間に決闘騒ぎが起り、それを諌めに入った伯爵夫人は、従弟である侯爵を流刑にされながらも、その美貌の将校に狂おしく恋をする。再び戦争が勃発し、密入国した侯爵は従姉のもとを訪ね軍資金の保管を依頼するが、夫人はその金を、将校に軍籍離脱の賄賂のためにと渡してしまう。祖国は敗れ、ヴェロナにいる彼の元に馬車を急がせた夫人の見たものは……。

🔸Database🔸
・邦題 :『夏の嵐』
・原題 :『Senso』
・製作国 : イタリア
・初公開 : 1954
・日本公開: 1955/10/25
・上映時間 : 119分
・受賞 : ※※※
・監督 : ルキノ・ヴィスコンティ
・脚本 : ルキノ・ヴィスコンティ、スーゾ・チェッキ・ダミーコ、カルロ・アリアネッロ、ジョルジョ・バッサーニ、ジョルジョ・プロスペーリ
・原作 : カミロ・ボイト
・撮影 : G・R・アルド、ロバート・クラスカー
・音楽 : オリヴァー・ウォーレス
・出演 : アリダ・ヴァッリ、ファーリー・グレンジャー

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
オペラ的な要素とリアリズムを融合した絢爛豪華な時代絵巻。19世紀後半、オーストリア支配下のベネチアで出会った伯爵夫人と美しい青年将校。青年に恋をした伯爵夫人は、彼のために軍資金を横流しする。一途な愛を貫く伯爵夫人を演じたアリダ・バリは、ハリウッドでも活躍し、「第三の男」の恋人役で知られる。青年将校役は、ルキノ・ビスコンティの初監督作「郵便配達は二度ベルを鳴らす」で流れ者の主人公を演じたマッシモ・ジロッティ。
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