Keigo

アマチュアのKeigoのレビュー・感想・評価

アマチュア(1979年製作の映画)
4.2
キェシロフスキ6作品目。
普段は1人の監督の作品を時系列順に過去から観ていくことが多いけど、キェシロフスキはだいぶ順番ごちゃごちゃになってもうた。

この前に観た『傷跡』(1976)がキェシロフスキの初の長編劇映画ということらしいから、今作はそれから3年後の1979年、長編劇映画第2作ということになるんかな。キェシロフスキのページに行ったら、これより前に何やら画像なしの短編がゴロゴロあるけど。

わりと直近で観たもので言えばスピルバーグの『フェイブルマンズ』と同じ「映画を撮ることについての映画」だけど、キェシロフスキはドキュメンタリーから撮り始めてたり、ポーランドの共産体制下で表現が規制されてたりもあって、スピルバーグのそれとはまた全然違った趣がある。そもそもスピルバーグはだいぶと成熟してから『フェイブルマンズ』撮ってるけど、キェシロフスキは長編2作目だもんな。

『傷跡』が自分にはかなり難しかったので、それに比べれば今作は筋の通った流れがあってわりかし分かりやすい作品だと思った。ただメタ的な構造になっている分、キェシロフスキの自伝的要素も当然含まれていると考えれば、この作品が提示していることは多岐に渡るのではないかと思われる。

表があれば裏がある。
あの銀行と同じように。
キェシロフスキはドキュメンタリーじゃなくとも、真実は映せると言いたかったのだろうか。


GEOレンタル 15/18
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