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暗黒街のkazu1961のレビュー・感想・評価

暗黒街(1927年製作の映画)
4.3
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-138 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋史上初のギャング映画と言われているジョセフ・フォン・スタンバーグ監督のクライム・ストーリーです。これがサイレント映画なのにとても良い!!義理と人情、我々日本人がとても好きなストーリー展開だと思います。1920年代、大恐慌が起きる前なのでノワール町のギャング映画ではなく、もっと人間の温かさや義理と人情を表に出したヒューマンドラマ&ラブストーリーの色合いがとても強い作品です。

🖋一匹狼のギャング主人公ブル(ジョージ・バンクロフト)がひょんなことからアル中のロイス(クライヴ・ブルック)仲間に引き入れることで、自分の情婦のフェザース(イヴリン・ブレント)と恋仲になってしまう。そんなロイスは世話になったブルに対する義理を大切にするのか、フェザースの恋を大切にするのか。。。そんな物語。

🖋とにかく登場人物のキャラが立って、その対比がとても良い!!豪快な魅力の親分肌のブル、知的で物静かなロイス、そしてその2人と三角関係になる美しいフェザースのトリオのバランスがほんと魅力的です。

🖋そしてらスタンバークのテンポの良い演出が非常に素晴らしく、クローズアップを多用することによってメリハリの効いた映像になっています。クライマックスのブルが脱獄してからの畳み掛ける演出がほんと圧巻で、警察との銃撃戦はもうサイレント作品だということを忘れるほどその迫力!!プルがラストに放った台詞、“その時間が貴重だったのさ。。。”に全ての彼の気持ちが集約されているのもお見事!!

👏Story:(参考: TSUTAYA)
一匹狼の強盗“ブル”ウィードは、浮浪者の男にロールス・ロイスと名づけて自分の手下にする。ブルの愛人フェザースとロイスは互いに愛し合うようになるが、ウィードへの忠誠心から一線を越えることは出来ない。ある日、フェザースを力ずくで襲おうとしたマリガンをブルが撃ち殺し、裁判で死刑となるのだが・・・

🔸Database🔸
・邦題 :『暗黒街(1927)』
・原題 :『Underworld』
・製作国 : アメリカ
・初公開 : 1927
・日本公開 : 1928/01
・上映時間 : 80分
・受賞 : ※※※
・監督 : ジョセフ・フォン・スタンバーグ
・脚本 : チャールズ・ファースマン、ロバート・N・リー
・原作 : ベン・ヘクト
・撮影 : バート・グレノン
・音楽 :
・出演 : ジョージ・バンクロフト、イヴリン・ブレント、クライヴ・ブルック、フレッド・コーラー

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
ベン・ヘクトが書きおろした物語を、チャールズ・ファースマンとロバート・N・リーが脚色。監督は「救いを求むる人々」の製作者ジョセフ・フォン・スタンバーグ。主演は「決死隊」「戦艦くろがね号」のジョージ・バンクロフト、共演に「鉄條網」「フラ」のクライヴ・ブルック及び「百貨店」「錯覚恋愛」のイヴリン・ブレント、フレッド・コーラー、ラリー・シーモン、ヘレン・リンチなど。因みに本篇は「人罠」と同じくヘクター・ターンブルの総指揮の下に製作された映画である。
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