1937年にこの完成度の映画を撮れるなんて、天才の一言に尽きる。
これは他にも様々見なくっちゃ。
『12人の怒れる男』を観たばかりなので、裁かれる側のヘンリーフォンダにびっくり。目線と表情だけで役柄を演じられる、ほんとにいい俳優。
エディの善悪の狭間で揺れ動き堕ちていく人間らしい様を描き出すのも上手いし、そんな彼に対して前科者への偏見という周囲からの悪意と神父の無償の赦しと愛を対立的に配置するのも見事。
人生の無情さの中で、足掻きながらもカエルである2人は結局沼からは出てこられないところがまた味わい深い。ボニーとクライドという実在したカップルがモデルだそうだけど、これ1937年かあ〜、すごいな。
女性というのはファム・ファタルというか
男性の運命を狂わせる位置付けにいる。
愛ゆえに間違い、愛ゆえに狂気に飲み込まれ
そんなロマンスが綺麗に成就されないのがこの作品のいいところ。
序盤、2人でカエルの話をしながら覗き込む水面が揺れ、2人の今後を暗喩している様も良かった。
いやーフリッツラング
結構好きになっちゃったな
『M』も観るかあ、渡米前後で作風を見比べるのも面白そう。
他のも面白いといいなあ〜