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シャッター アイランドのAkkのレビュー・感想・評価

シャッター アイランド(2009年製作の映画)
4.1
どちらが真実なのかわからないまま進んでいきます。
Aルート、Bルートいずれも考慮しながら見進めますが、それでも回収し続けることは困難な良い映画です。
ミステリーとして秀作です。




ロボトミーという近代精神医学の闇、最悪のノーベル賞と呼ばれる題材を背景としています。
この映画が良かったと思う方はエガスモニスについて調べてみると面白いと思います。
下火になり、別の医師が同材のアイスピックロボトミーなど簡便な方法を模索しますが、抗精神病薬やクロルプロマジンの登場によって取って代わります。元々非人道性を指摘する声が多く非難轟々。(この辺もしっかり汲んだ内容になっているのがニクイ)
今同様に薬剤反応に乏しい、難治性の統合失調症、うつ病患者への治療選択として電気けいれん療法なるものがあります。十分にスタンダードなもので、本邦でも多く行われています。
果たしてこれは非人道的でしょうか。皮肉にもロボトミーがなければ本療法は生み出されていません。

一見の価値あり、すでに観た方は背景も是非。
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