昨日と今日のはなし。
「日本映画は貧乏臭い、ディティール重視に偏り過ぎ」日本映画を嫌う人が良く口にする理由であり、僕も正直ほぼ同感なんだけど、この「サマータイムマシーン・ブルース」を見ると、逆に「こりゃ日本人にしか作れない映画だよね。」という事になってくるから、日本映画も捨てたもんじゃない。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」が描いた壮大なタイム・トラベルの世界を日本人が描くとこうなる。まず行き来するのは昨日と今日。なんと言っても、昨日に行く理由が「壊れる前のクーラーのリモコンを取りに行く」だから(笑)、とことんスケールが小さく貧乏臭い。
画面を上下二分割にしたり、往復する回数を増やして話をこじれさせたりという演出上の小技もいかにも日本人的。だけど、この細かさこそこの映画の魅力。日本人による日本人のための「バック・トゥ・ザ・フューチャー」って感じ??