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リプリーのたむたむのレビュー・感想・評価

リプリー(1999年製作の映画)
3.4
ずーっと観てみたかった名作「太陽がいっぱい」のリメイク。監督は「イングリッシュ・ペイシェント」で一躍脚光を浴びたアンソニー・ミンゲラ。

主演はマット・デイモン、ほかジュード・ロウ、グウィネス・パルトロウ、ケイト・ブランシェットなど豪華キャストで織りなす、パトリシア・ハイスミス原作のピカレスク・サスペンス。

結論として、これだけのキャストが集結しておきながら、やはりオリジナルの出来には遠く及ばなかった…というのが鑑賞後の率直な感想ですね。
こちらの方が原作に近いようなので、オリジナルより先に観ていたらまた違った見方が出来たかも知れないとはいえ、なんといっても主人公・トムのビジュアルが……。ぃや、天下のアラン・ドロンと比べるのは酷だとは思うけど、それにしたって余りにイモ過ぎるw イモなクセしてケイト様を無下にするなんざ、もってのほかじゃー!(決してマット・デイモンのルックスを扱き下ろしてる訳じゃないです;)

勿論ほぼプロットは同じなのですが、計画的で狡猾な印象が強かったオリジナルのトムに対して、リメイク版のトムは衝動的で純粋。この時点でキャラクターが大きく違ううえ、さらにオリジナルでは殆ど感じる事の無い、同性愛描写も積極的に押し出されているので、これはもう似て非なる作品かと。
ラストの締め方も、オリジナルに比べてモヤ度高め。

ただ唯一良かったのは、ディッキーを演じたジュード・ロウ!途中退場しちゃうのが惜しいくらい放蕩息子っぷりを完璧に演じており、主役を喰うほどの存在感でした。これは確かに、アカデミー賞助演男優賞ノミネートも頷けますね。
あと、オリジナルより殺害描写が生々しいので、そこは勝っていたかなとw
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