たむたむ

真珠の耳飾りの少女のたむたむのレビュー・感想・評価

真珠の耳飾りの少女(2003年製作の映画)
3.6
【叶わぬ恋は残酷】

「光の巨匠」と呼ばれ、日本でも人気の高いオランダの芸術家、ヨハネス・フェルメールの代表作「真珠の耳飾りの少女」の誕生秘話を描くドラマ。
アマプラ見放題終了間近にて鑑賞。

画家フェルメールに仕える、使用人グリートのある行動が、主人フェルメールの創作意欲を刺激し、周囲に思わぬ波乱を巻き起こしていく。

特段フェルメールのファンというわけではないですが、数ある芸術家を題材にした作品の中でも、ずーっと観たかったやつ。

とりあえず、フェルメール好きなら一度は観るべき。いゃもう世界観が!ほぼ、まんまフェルメール!!もはや「動くフェルメール絵画」と言っていいほどの再現度。独特な光の質感や色彩表現など、余りの美しさに何度声が漏れたことか。。

スカヨハ演じるグリートという女性は、フェルメールの代表作「真珠の耳飾りの少女」のモデルとなった人物として描かれるキャラクター。”誕生秘話”といっても、あくまで物語はフィクションなので、実際のモデルは今現在も判っていません。

グリートがヨハンとのプラトニックな愛を貫けば貫くほど、周囲の風当たりは強くなるばかり。。にしても妻のキャサリン、もう少し寛容になれんもんかね(笑)2人の関係性は”辛うじて”とはいえ、画家とモデルの域を出ていないのに、あそこまで激しく嫉妬心を燃やすかな…(^^;;
夫の創作意欲を掻き立てるのが貧しい使用人の娘、というのが気に食わないんだろうけど、ここにも当時の差別的視点が色濃く反映されていた印象。

画家は絵筆を走らせた。少女は、ただ見つめた。
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