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自転車泥棒のkazu1961のレビュー・感想・評価

自転車泥棒(1948年製作の映画)
3.8
▪️JP Title :「自転車泥棒」
Original :「Ladri di Biciclette」
▪️First Release Year : 1948
▪️JP Release Date : 1950/09/04
▪️Production Country : イタリア
🏆Main Awards : 第22回アカデミー賞 名誉賞
▪️Appreciation Record : 2020-798 再鑑賞
🕰Running Time : 88分
▪️Director : ヴィットリオ・デ・シーカ
▪️Writer : オレステ・ビアンコリ、スーゾ・チェッキ・ダミーコ、ヴィットリオ・デ・シーカ、アドルフォ・フランチ、ゲラルド・ゲラルディ、ジェラルド・グエリエリ、チェーザレ・ザヴァッティーニ
▪️MusicD : アレッサンドロ・チコニーニ
▪️Cast : ランベルト・マジョラーニ、エンツォ・スタヨーラ、リアネーラ・カレル
▪️Review
めちゃくちゃキツイ、これぞ当時の貧しい庶民の生活を冷たいリアリティを持って突きつけてくる、そんな作品です。
唯一の商売道具である自転車を盗まれ、それを探しに街へ出かける父子。その姿をとおして監督ビットリオ・デ・シーカは、88分という短い時間のなかで戦後イタリアの混沌の姿をリアルに描きだしています。すべては衝撃のラストシーンの伏線で、それは心に複雑な感情をもたらしました。。。
当時の庶民の苦しい生活の厳しい描写。主人公二人は完全な素人たち。これが実にリアリティがあって心を掻き乱します。
特に少年を演じているエンツォ・スタヨーラが素晴らしいです。衝撃のラストシーンではリアリティそのものの演技で心を鷲掴みにされました。
本作、第二次世界大戦後のイタリアで作られたネオレアリズモ映画の1本で、ロベルト・ロッセリーニの『無防備都市』、ルキノ・ヴィスコンティの『揺れる大地』と並ぶネオレアリズモ映画の代表作と言われています。俳優を使わず素人を起用しており、父親役のランベルト・マジョラーニは失業した電気工、子役のエンツォ・スタヨーラは監督が街で見つけ出した子供なんですね。

物語は。。。
第2次世界大戦後イタリアは、ぶつけようのない怒りや悲しみ、将来への不安に満ちていました。社会の混乱のなかで懸命に生きる労働者たち。主人公リッチは妻と息子の3人家族。2年の極貧生活ののち、ようやく手に入れた仕事には自転車が必要でした。ありったけのシーツを質に入れ、自転車を手に入れますが、無情にも自転車泥棒に遭ってしまいます。。。

▪️Overview
「靴みがき」に続いて監督のヴィットリオ・デ・シーカと脚本家のチェザーレ・ザヴァッティーニのコンビが発表したネオレアリズムの代表的傑作である。「靴みがき」同様素人俳優を起用したもので、この二作によりデ・シーカとザヴァッティーニコンビの映画づくりは完成の域に達した。(引用:映画. com)
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