がんさ

ガメラ2 レギオン襲来のがんさのレビュー・感想・評価

ガメラ2 レギオン襲来(1996年製作の映画)
3.0
角川のYouTubeチャンネルにて、平成ガメラ2作目。※当時は大映さんの作品。

公開当時、母が「2」だけ連れて行ってくれた。後々理由を尋ねると、昔ガメラが好きだったから…歌とかなかったね〜と言っていた気がする。

本作で記憶に残っていたのは、映画のシーンではなく、パンフレットに載っていた(と思う)1枚の写真で、

確か!下半身だけ「レギオン」の人が、電車の車両でぐったりしている写真を見て、この人は食べられてレギオンになっちゃったんだ、可哀想…と思っていた。※レギオンの主食はケイ素。

思い返せば、撮影風景か何かだったのだろうが、あの頃のわたしはまだ、ドラマで戦死する人は、本当に亡くなると信じているような子だった汗

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再見してみて、

暴れ回る怪獣たちに翻弄されながら、今できることをやり続けようとする人々の姿が丁寧に描かれていて、よかった。シン・ゴジラの原型を見た気も…

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レギオンとは古代ローマで軍団を指す言葉なのだそう…転じて、新約聖書の中で、ある人に取り憑いていた悪霊が、わたしたちは大勢いるので…と「レギオン」を名乗る。

このレギオンの一節、実はドストエフスキーの「悪霊」でも引かれていて…※作品ではある思想を悪霊と見立てるのだが…

聖書の悪霊たちは、この後イエスに懇願し、豚の群れに憑くと、次々湖に飛び込み、溺死してしまう。

本作の筋は結構恐ろしい。どこからかやってきたお花と共存関係にある虫が、大気中の酸素濃度を上げながら、自身の生態系を拡大させようとする。電波が意思伝達手段の虫たちは、それらの集まる都市を敵視する…この先は生存戦略のぶつかり合いだ。

地球の現生命を破滅させかねないレギオンに対して、(地球に)福音を与える役割が、本作のガメラなのか…か「め」だけど。

ただ、もし大気に影響がなく、vs地球の構図が崩れたら、果たしてガメラは戦ってくれたのかな。

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本作のちょっとドキドキする設定と、淡々と展開するお話!このバランス感に妙なシンパシーを感じていたのだが、脚本がパトレイバー2(押井守)と同じ方だと知り腑に落ちた。

一方で人やものがそこにあるという、特撮や実写の強みを堪能したのにも関わらず…

アニメーションが実写になった途端、普通そういうこと言うかな、とか気にしてしまう自分の感性を正したい汗…

浸りなよ、わたし!駆けつけるガメラと自衛隊のあの人、良かったじゃん…

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ルック1.0
シナリオ0.5
役者0.5
深度1.0意図しない時代性?戦争は虚構に尽きます
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