mh

潜航決戦隊のmhのレビュー・感想・評価

潜航決戦隊(1943年製作の映画)
-
本編の実に三分の一を恋愛パートに割いてる潜水艦もの。
ひとりの女性を巡って、仲良しになった艦長と副艦長の間に微妙な空気が流れるという仕掛け。
WW2まっただ中の1943年にこんな娯楽色が強いプロパガンダ映画作ってんだから、そりゃあ日本も負けますよね?
潜水艦基地に戻ると、基地内にある日サロみたいな施設を利用してたり、
野菜、バター、牛乳、セロリ、スイカをありがたがる描写あったり、
防潜網をかいくぐるくだりあったりと、戦争映画大好き勢もそれらのプロットにはにっこり大満足。 
快速艇の活躍も見られるという贅沢仕様。
クライマックスの破壊工作、カモフラージュに顔を黒くしてると笑い出す黒人兵。「わたしには必要ない」とかまじ楽しい。こういうジョークはいつまでもなくならないといいね。
ほか、撃沈された擬態のくだりあった。ふたりの艦長といい、だんだん潜水艦もののテンプレートができつつある感じ。
序盤は退屈だった恋愛パートもラストは絶妙に省略してあって、素晴らしい余韻に転じている。
当て馬のノルマみたいなイヤな面アピールが少ないのが昔の映画ってことかな? おかげで後味がやたらいい。
面白かった。
mh

mh