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炎のアンダルシアのreinaのレビュー・感想・評価

炎のアンダルシア(1997年製作の映画)
3.5
実写版『ドラゴンクエスト』みたいな雰囲気があった。正直なところ歴史的背景の知識無しではあまり楽しめない作品かなと思う。でもラマダン月に家族とダラダラ観ながら誰かの蘊蓄を軽く聞くのも楽しいかもしれない。

「思想には翼がある。それが人々に届くのを妨げることは誰にもできない。」という言葉の力強さに思わず心打たれた。

上映後の金子冬実さんのトークの最後で「日本でイスラーム圏で作られた映画はあまり観ることができず、観られる作品は欧米の映画祭などで高評価を受けた、欧米のフィルターを通った作品であることに注意しながら観てほしい。」というようなことをおっしゃっていてとても大事な指摘だと感じた。

ユーロスペースを出ると雨。傘がないので先程買った「イスラーム映画祭」のパンフレットを懐に大事に仕舞い込み足早に駅へと向かった。なんだかさっき観た『炎のアンダルシア』のジョゼフが焚書を逃れるために国外へ書物を運んでいくシーンと重なる。私のパンフレットは文字も滲むことなく自宅に到着した。
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