そう、“もうひとつの世界”に向かうときって
フォローさせていただいている方のベストの中で、タイトルとジャケットに強く惹かれて観賞しました。
余韻が心を包む素晴らしい作品でした。
振り返ったときにしか気付かないかもしれないけれど、ありえたかもしれない世界、選んでいたかもしれない道へ向かうときって、そこには明らかにいつもと違う自分がいて不思議なほどのテンポで動いていたりする…
けれどもそれが絶たれ、
本来“らしき”場所に戻り残ったとしても、
最早そここそもある意味“もうひとつの世界”になっている…かも…
そう思えるような、そう信じたいと思えるような、とても重厚な作品でした。
序中盤、通低に流れるユーモアの力も借りながら物語に入り込んでいくと、いつの間にか人間の可能性、人と人との引力や巡るめく縁、その力強さに希望を見出だしている自分に気づく不思議なほどに強引さもない見事な感動作でした。
随所に挟まれる象徴的なシーンとピアノの旋律もとても効果的でよかったです。
主演の女優さんの、内面から溢れ出るような美しさがとても魅力的で、他作品も見てみたくなりました。
観てよかったです。
