アン子

スパルタカスのアン子のレビュー・感想・評価

スパルタカス(1960年製作の映画)
5.0
【昔だから作れる戦争シーン】
スパルタカスといえば、古代ローマで反乱軍を率いる有名な剣闘士奴隷
血が飛びかう戦闘シーンがメインかと思いきや、奴隷という立場から愛と勇気を知っていくストーリーがメイン。
今の展開が早い映画のつくりとは違う1960年の作品だから、ロマンスシーンは眠かった…笑笑

この映画はキューブリック監督による上品な作品、と称されているらしく、
・血は飛びかわないけど戦争の残虐さは伝わる
(負けた人は**されてしまうんだけど、悲鳴や血なしでもかわいそう)
(奴隷の男性、女性それぞれが人間扱いされないんだけど、ひどい叫び声がなくても忍びきれない辛さが伝わってくる)
・(私が寝たロマンスシーンも、)スパルタカスと奥さんのからまなくてもうっとりするシーンがあるそう

●寝た私でもすごいと思えたのは戦争シーン
・火の藁束を転がして、CGでない敵役がそれで悲鳴を上げる
・無理に走るから馬さんも転ぶ
・戦闘を怖がって馬さんが山へ脱走する …etc
今だったらスタントマンに直接ぶつけるなんて絶対無理だし、馬さんも求めている演出の道具として使い切ってるのは、この時代だからかな、と


**以下ネタバレ↓↓


「ローマの自由市民は死ぬと性の喜びを失い、奴隷は苦しみを失う」
いいセリフ

十字架がキリストシンボルのような痛くなさげではなくて痛そう
仲間が一人一人十字架にかけられ、それらを等間隔に並べた道で凱旋。残酷描写はあるのに、悲鳴等が少ないからお上品に、ひぃっていう悲鳴の感情でなく切なく悲しさがでてしまう。

奴隷剣闘士はご褒美のように奴隷女性をあてがわれるが、そのHを上から覗き穴で見て楽しむのは最後の最後まで同等の生き物でなく娯楽として搾り尽くそうとしてる感じでヤな感じ

スパルタカス「did he heal you?」(癒された→嫌なことはなかった 翻訳は「痛い目に?」
会話禁止の給仕中、しゃべりかけたそうにそわそわしているスパルタカスが、これだけをそっとしゃべりかけてきた
きゅんです
アン子

アン子