dm10forever

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロードのdm10foreverのレビュー・感想・評価

3.9
【焼肉は正義】

いや~~~~久しぶりに声出して笑った。

別にコロナの影響で「声出し自粛」をしていたわけではないんだけど、最近はお笑いとか観ても殆ど笑ったことがないし、Youtubeとかでホラー映像を観ても全く怖いとも感じなくなった。
自分も年をとって段々と感情のセンサーの感度が鈍くなってきてるのかね・・・

な~~んて、心配無用の無問題(モウマンタイ)。ビシッ!

お笑い観ても笑えない?
最近の芸人がことごとくつまらんだけじゃ!
第7世代??
な~~~~~~~んじゃそりゃ?
キャラで出オチした奴らが、後から取って付けでお笑い(っぽいこと)やってるだけじゃん!
ホラーが怖くない?
フェイク動画を10本作っとる暇があったら、ガチの映像を1本でも持ってこんかい!
フシャ~~~~!!!!(猫の威嚇)

・・・ってなこと言うとりますが。
「MCU飛び飛びマラソン」も一段落つきまして、息子と二人で「次は何を観ようかね~」と、ここ数日悩んでいましたが、そんな時って大体息子の目に留まるのは「ドラえもん」or「クレしん」なんですね。

「そう言えばこの映画って観たっけ?」

ドラえもんは2~3年前にプチマラソンをやったので結構観たと思うんですが、考えたらクレヨンしんちゃんは、そこまで追っかけてなかったかもね~なんて。
因みにお父さんは個人的に「~オトナ帝国の逆襲」を定期的に観て泣いてるけどね(笑)

ということで、息子っちの感性でポチっとしたのがこの作品でした。

ま~とにかく≪ギャグ≫
それこそ「オトナ帝国の逆襲」とか「戦国大合戦」みたいに、この頃は【泣けるお話】が続いていたって事もあって、『劇場版クレヨンしんちゃん』はある意味テレビ版とは別機軸のものっていう印象も薄っすら浸透しつつあったんだけど、やっぱり「クレヨンしんちゃんの基本はドタバタコメディだよね」っていう大切な要素を思い出させてくれるような気概のある作品でした。

・・・いや、そこまで崇高なもんでもないか(笑)

とにかく、全編通して「笑い」に特化している内容で、ここまで来ると潔いとすら感じました。
極端な話をすれば「・・・で、結局、何の話だっけ?」って言うくらい、物語自体の印象は薄いんだけど、たぶんそれも狙いなのかなって気はした。
物語を深くしてしまうと、感情移入とかも生まれちゃうので、どっかに「泣き要素」とかも残っちゃうんですよね。
だから、そういう匂いを極力感じさせないためにも、とにかく「野原一家」だけをフィーチャーして「目的に向かって全力で走ってゴールする」という単純明快な88分を作ったんだと思います(「かすかべ防衛隊」ですらも短めのパートでしか出てこなかったしね)。

そんな家族の目的はただひとつ「みんな揃って高級焼肉を食べること」。
ただそれだけのための映画(物語)です。
わけのわからんトラブルに巻き込まれても、最期まで一貫して「家族でヤキニク!」というゴールはブレないんですね。

出だしで「一家団欒」を邪魔された野原一家が、ハチャメチャロードムービー(しんのすけは自転車、みさえはバッテリー切れのセグウェイ、ひろしはひまを抱っこして自らの足で疾走)の果てに熱海まで辿り着いて「野原家ファイアー!」を炸裂させて一件落着っていうだけのお話なんだけど、その後で、みんなで新幹線や電車を乗り継いで家に帰るっていうだけのエンドロールが妙にしっくりきて、一番最後に何だかちょっとだけブワっと来る感じすらあって、ひたすら「感性で楽しんだ」っていう心地よさが残る一作でしたね。
ラストのゲイのドライバーさんとのニアミスのシーンはちょっとおセンチな感じもして、あの演出は結構印象に残ったな・・・。

ちょいちょい下ネタもぶち込まれるんだけど、それをあんな感じで明るく描いてくれるとこっちも普通に笑って観れる・・・っていう、昭和のギャグマンガには当たり前にあったような光景も嬉しかったし。

あ~~~~焼肉食べたい!
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