イチロヲ

人間解剖島/ドクター・ブッチャーのイチロヲのレビュー・感想・評価

4.0
都会の中心部で発生した食人事件の真相を探るべく、識者によって編成された調査隊が未開の孤島へと出立する。食人族の生態とその裏に潜んでいる陰謀を描いている、イタリア産ホラー映画。

「傲慢な都会人が未開地に踏み込む→追い出された原住民が都会に移動する」という、風刺性を推量することができる作品。食人族が都会に現れる冒頭シーンにワクワクさせられるが、既成作品と同様にジャングル地帯が主なる舞台となる。

手首チョキチョキ、内蔵ドバドバ、目ン玉グリグリなど、ありとあらゆる人体破壊が網羅されており、グロテスク博覧会の様相を呈している。被害者の身体がお人形さんになってしまうが、手作り感満点のベチャグロ表現は一見の価値あり。

後半部に入ると、タイトルの「人間解剖」要素がフル回転。食人族を脅かす別種族の登場とマッド・サイエンティストの奇行に一喜一憂することができる。中盤部まで薄口だった女体成分が、クライマックスに濃縮されているところも素晴らしい。
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