このレビューはネタバレを含みます
芽生えた漢気に泣くお隣さんもの。父と兄からは子供扱いされているあどけないリチャード・バーゼルメスが家族を襲った悪党と壮絶に殴り合い、責務を果たすべく血まみれで馬車を走らせるクライマックスに震えた。
牧歌的な世界に忍び寄る悪党連が恐ろしいのは住民がそれに立ち向かう術を知らないからで、前半に提起される"未熟者扱い"という小さな問題と、後半の"平和を奪還する"大きな問題が対比となってドラマを盛り上げる。
幼いというよりどこか女々しく、セクシャル的なバーセルメスを起用した事でラストがより際立ち、ハロルド・ロイドあたりとはまた異質な感動を呼び起こす傑作。