もめん豆腐

約束のもめん豆腐のレビュー・感想・評価

約束(1972年製作の映画)
3.5
映画音楽やシーンごとの音がいかに大切かを思い知らされた映画。音さえ良ければもっと点数も跳ね上がってたはず。元々予算がなかったのか、ヒロインがなかなか決まらず混迷を極めたせいでさらに余裕がなくなったのか、ようやく決まった岸恵子さんにほとんど持っていかれてしまったのか、音はそれほど重要ではないと高を括っていたのか、こちらにはわからないが、曲と音、たったふたつで乗り越えようテヘペロ🤪曲は一曲を使いまわしちゃえ🤪なので、同じ曲が流れる度に「あーまたこの曲…🙃」となり、そのうち「ここでかかるぞ!」とわかるようになり、耳について離れなくなって脳内で勝手に再生されて、耳障りになってる😮‍💨ってことで今回の学び。
映画に音楽は重要!
ケチるくらいなら無音で、よろしく!
昭和生まれは「そうそう電車はガタゴト揺れたよね」とか「窓は下から開けたよね」とか「駅弁売りさんが来ていた駅もあったよね」なんて懐かしオモロがあった。逆をいうと若者は「へぇ〜昔の電車はこんなだったのか」を楽しめるかも。
知らなかったのはこの映画がショーケンの役者デビューだったということ。実は最初は裏方のサード助監督(なんだそれ?)として入っていて、役者ではなかったそう。ショーケンがやった役は、本来、護送されてる男役の中山仁さんがやるはずだったのだけど、冒頭で書いたヒロインが決まらなかったせいで中山仁さんがお怒り→降板。そこで、そこにいたショーケンに「ちょっとお前演ってみろ」と演らせてみたら思いの外良くて、あれよあれよと映画デビューしたらしい。ショーケンは才能もあれば運もいい人だった。決まらず困っていたヒロイン役もショーケンがフランスにいる岸恵子さんに打診してみてはどうかといって、うまくいったらしい。まだ芝居経験もない若者がベテランを名指ししたんだから、強心臓の持ち主よね。さすがショーケン。
そしてそのショーケンのかわいいことといったら!脚長っ!声高っ!(しかもこの先もっと高くなっていくのだ🫠)じゃれつく姿が子犬か!さすがにリアルタイムだと、あてくしが生まれた時は、ショーケンは既にちょっと若めのおっさんだったから当時はカッコいいと言われても…って感じだったのよ。仕方ないじゃない、ちびっ子にはわからない。なのに、自分がおばさんになって改めて若かりし日のショーケンを観たら、震えるわ!ってほど、かわいかった。Wikiとこの映画のブログを見たら、昔、江波杏子さんと付き合っていて、この撮影時は范文雀さんと付き合っていたらしい。どちらも美しくて眩しい🌞その次はいしだあゆみさんだし…。どんだけモテるんだよ。
内容はそんなに悪くない。ひたすら暗いけど、謎めいた美しいヒロイン岸恵子さんと若くてお調子者だけど、どこか憎めないショーケンのひとときの恋?の話で、あらすじを読めば、そこから少し肉付けがされてる程度。だけど初めてで主演なのに自由自在に動いて喋るショーケンがとにかく魅力的でクセになる。今の自分だったら好きにはならない人だけど、もし螢子の立場だったら惹かれるだろうなとしみじみわかる。キスしそうでしない自制もなかなか良い。メロドラマだけど、よろめいてないのも良い。

最後に、ショーケン、恐ろしい子(白目)。
もめん豆腐

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