ポンコツ娘萌え萌え同盟

過去からの呼声のポンコツ娘萌え萌え同盟のレビュー・感想・評価

過去からの呼声(1922年製作の映画)
4.0
サイレント映画はいくつか見てきたけど生伴奏で鑑賞は初めてで堪能してきた。

あんまりに美しすぎる未亡人の養母を演じるマリア・ヤコビニ!!!
と養子のサンテくんの苦悩と愛の心情とドラマだと思いながら観てたら、
サンテくんがベラーティに向ける敵意といい、夫人とベラーティの二人を目撃する場面といい映像構成で一瞬で作品がサスペンス的な雰囲気に飲まれそうになるから中々油断できない作品だった。伴奏演出もあるけど。
でもやっぱり本作の転回はそこにあると思い、前述した敵意を向けた場面の後から合間合間に一人の女性として愛してしまたサンテの苦悩が中盤から終盤で観ながら痛いほど伝わってくる。

それにしても本作はところどころフィルムが劣化していてフィルムの染色が変色しちゃってる部分があって、ところどころ見どころのある場面が劣化しているのが残念だった。
あと明らかにヴェネツィアの街と街灯?の映る場面から途中の月が出てるショットとか劣化してなければもっと美しく映えるんだろうな…とか思った場面もあるし(まあ本当に劣化が酷い場面はもっとアレだけど)
でも水光とかも中々きれいに映っているのを感じる場面もあって楽しめる。
それでも途中の水の都ヴェネツィアの風景は堪能できるのはやっぱりヴェネツィアすげぇーわ。『旅情』や『ARIAシリーズ』観たときとかも思ったんだけどいつか訪れたい。……イタリア語わからないけど。