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ソイレント・グリーン デジタル・リマスター版のrebのレビュー・感想・評価

4.0
2022年NYは人口超過密都市となり、美しい“家具“付き高層マンションに住める一部の上級国民を除いて、人々は仕事も家も失い食べ物も無く、政府が配給する究極の栄養食“ソイレント・グリーン“という合成食品を待ちわびていた。
50年前に作られた2022年の世界。
アメリカは人口爆発とはならなかったけど、環境破壊、格差社会、食糧不足の問題など、リチャード・フライシャー監督目の付け所がさすがだなぁと。
そしてソイレントとはSOY大豆とLENTILレンズ豆の合成語らしいが、ヴィーガンが持てはやされる今の時代ともあっている。
まぁしかし本作では、培養肉より酷いことが行われていたんだけどね。
原作の「人間がいっぱい」は未読だが、ちょっとテイストが違うみたいですね。
今回久しぶりに観て、若い頃とまったく見方が変わりましたねぇ。
昔は、絶望から“ホーム“へ向かったソル老人を救いに行ったチャールトン・ヘストンに、どうして間に合わなかったんだ!って憤っていたけど、今回観て、こんな世界だったらこの優雅な施設もいいかなぁって。
最期に自分の観たい映像を流してくれるんだけど、私は「時計じかけのオレンジ」と「ポゼッション(もちズラウスキーの)」と「アンチヴァイラル」を延々流してくれたら、ものすごく安らかに逝けそうな気がする。
ぼっそぼそのあれになっちゃったとしてもね。
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