おおっ思いの外よかったぞ！オーメーン！！w
ちゃんと怖いんだけど、キモい宗教団体(キリスト教なんですけどねw)の禍々しさ、神父やシスターと弟子・母と子の愛憎劇がしっかりしていてちゃんと面白かった。しかも元祖オーメンの前日譚であるとともに、異なるオーメンストーリーの布石まで置いてくるとは商魂逞しい。
コレは続編あるね。まさかのマルチヴァーズ・オーメンか？www
監督のアルカシャ・スティーブンソンさん。本作が長編初監督ですって？！検索してもぜんぜん情報ないし、wikiもスカスカだw ホラー映画の金字塔であるタイトルのリブート作品にいったいどんな経緯で抜擢されたんだろうか。
で、この方女性なんですね。これ多分重要なポイントで、観ると納得なんですが、本作は非常に女性視点・母性視点で描かれた悪魔の子誕生秘話に仕上がってます。一般に神秘的で美しいとされる出産を一番のグロシーンにみせる演出は女性監督の強みかも知れない。（モザイクやめろ！映倫！）
そもそもユダヤ教とそこから派生するキリスト教、イスラム教はどれも現代の価値観からすると女性蔑視的な戒律や慣習が教義になっているわけで、アンチクライスト＝悪魔崇拝を題材とする本作を女性監督が撮るってのは理に適ってるのかもしれないなぁ。まぁ見ようによっては、ホラー映画までポリコレ意識なの？とも思っちゃうけどね。
若い頃は歴史や宗教・地政学なんかについてほぼ無関心のアホタレだったので、元祖オーメンやエクソシストなんかについても、ちゃんと面白さがわかっていなかった気がする。オッサンになってそれなりに知識や物事の見方が変わってきて、少しはより味わい深く楽しめるようになったかもしれない。
日本では珍しくないし、むしろ大多数かと思いますが、私も無宗教・無神論者で、悪魔崇拝ということはないけど、どちらかというとアンチクライスト的だったりするので、宗教が理由で差別・暴力・陵辱が支持・容認されたり、しまいには殺し合い・戦争まで引き起こすとか、ユダヤ教もキリスト教もイスラム教もカルト宗教と何が違うのか？！正直ぜんぜん理解できないてすけどね。（あくまで個人的な思想をちょこっと吐露しただけで、ここで議論するつもりはないのであしからずご了承ください。）
余談が長いwww
名作の前日譚ものが流行りの昨今ですが、本作はちゃんとアイデンティティやストーリーを踏襲しつつ、新しいテーマや価値観をうまく組み入れていて、なかなか満足度高いです。オススメ。
