楽園の42のネタバレレビュー・内容・結末

二人でいる場所が楽園であって、逆に二人でいられない場所は楽園ではなくなってしまう。もう二度と出られないかもしれないんだったら自力で出てやるって気持ちだったのかな。視線のやり取りとかみんなでいるときの態度とか自然だった。ずっと埋まらなかったものがお互いによって埋められていく。

ピアスを開けたりタトゥーを掘ったり相手の身体に傷をつける行為ってめちゃめちゃいいな。傷つけたくて傷つける行為じゃなくて。相手の身体に傷を入れるって本当は怖いし、震えるようなことだと思うけど、それでも相手の望みを叶えてくれようとする愛情表現っていいな〜と思った。特別。

自分で想像するしかないんだろうけど、二人が何となく希望が見出せたって分かるところまで観ていたかった。二人の楽園を狭めてどうするんだ。やっと生きることの意味を見つけられたようなものなのに。でも二人ならきっと一緒に頑張って外に出られる。二人の本当の楽園を二人の力でつくってほしい。二人が歳をとっていくまでドラマにしてくれないかな。こんなところで終わらないでくれ。

誰にも教えない大切なところに閉まっておく感覚。二人が惹かれ合う過程、凍った湖の話や龍の話、とても好きだった。