EDDIE

あまろっくのEDDIEのレビュー・感想・評価

あまろっく(2024年製作の映画)
4.1
こりゃええ話や〜😭
理不尽な理由で会社をリストラされた39歳が地元に戻ったら年寄りの父が20歳と結婚するとか言い出す。すんなり受け入れるのは難しい。でもちゃんと家族になっていく過程が良い。中条あやみが母、江口のりこが娘に見える瞬間がたまらない。

冒頭のシーンで鶴瓶(竜太郎)がどうなるのかは想像がつくんですが、中条あやみ(早希)がなぜ結婚に踏み切ったのか、年の差は気にしなかったのか、そのあたりの背景も丁寧に描かれて関係性がはっきりしたら、次は早希と優子がちゃんと親子になれるようにって見守りたくなっちゃいましたね。

仮にこの映画のように、70超えた自分の母が20歳そこそこのイケメンとか連れてきて再婚するとか言い出したらぶっちゃけ「正気か?」って疑うし、映画で早希と対面した時の江口のりこみたいな顔になるのは自然ですよね。笑
ただ、初対面までも年の差があることを押し出さないところが個人的には映画で良いと感じた点でしたね。

なんだかんだ物語の核は優子と早希の擬似親子関係にあります。
あえて義理の親子ではなく、擬似親子と書かせていただいたのは最初のうちはやっぱり年の差もあるし、家族になりたいって一方的な早希の思いが勝ってしまう部分を鑑みるとまだ書類上で親子になっているだけなんですよね。全く知らない人の前にいっても間違いなく年の離れた姉妹とか友達ぐらいにしか見られないのは必然です。
優子39歳、早希20歳、だけど早希が再婚相手の母、優子が娘という逆転現象が起きているのがこの映画の面白いところ。
中条あやみが凄く良いですね。子供のわがままのように拒否反応を示す優子に対し、早希は正論でまるで母のようにいなす。ここに優子から見ての年下の他人という見え方がなく、早希がちゃんと母親に見えるんですよ。
一方、早希は早希で若いので、色々と猪突猛進な部分や弱い部分も出てくるので、そういう時には人生経験の違いで立場逆転する場面も良かったですね。

あと個人的には江口のりこ(優子)と駿河太郎(太一)の関係性が一番良かったです。
優子は父親を反面教師にしてきたが故、常に正しいことを追い求めてきて結果的に周りから人がいなくなってしまいました。
だけど、ガキの頃から常に彼が彼女のことを肯定して時には叱ってくれる唯一の存在が太一。1人でもこんな存在がいると救われるんですよね。

〈キャスト〉
近松優子(江口のりこ)
近松早希(中条あやみ)
近松竜太郎(笑福亭鶴瓶)
近松愛子(中村ゆり)
南雲広樹(中林大樹)
広樹の母(紅壱子)
鮎川太一(駿河太郎)
高校教師(高畑淳子)
昌子(久保田磨希)
高橋鉄蔵(佐川満男)
大塚孝弘(朝田淳弥)
優子の会社の社長(浜村淳)
優子の上司(佐渡山順久)

※2024年新作映画59本目
※2024年劇場鑑賞57本目
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