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陰陽師0のowlマンのレビュー・感想・評価

陰陽師0(2024年製作の映画)
3.5
平安時代に実在した“陰陽師・安倍晴明”が陰陽師になる前の物語...

野村萬斎さん主演『陰陽師』から20年以上経ち、その映画の前日譚と考えながら観ると...この晴明もいつか野村萬斎さんみたいな雅な喋り方になるのか...源博雅《貴族》と友達になったからかな?なんて妄想しながらみると、まだまだこの頃は服装と同じで青かったんだなと思いました☝

近年では『呪術廻戦』などの人気も相まって“呪術”への理解や認識が広まっていたりすので、昔よりも入りやすくなっていると思いますね!物語の最初にも色々と“説明”もあり、まさしく“0”から観るにはうってつけです。

映像やエフェクトも綺麗で、最初のミステリー路線はワクワクしました!!...呪術が出るまではね...(呪術エンターテイメントってうたっているのですが...)

今回は特に、奈緒さん《徽子女王》が良かったです!エフェクトよりも演技が美しかったです✨
源博雅(染谷将太)への気持ちの憂い、怒り、想いが“言霊”のように空翔け飛び回るようでした。

今回はあくまで“0”、晴明もまだ学生で“陰陽師”ではないにしても、もっと色んな“術”を見たかったな...。符術に式神、反閇、安倍晴明(陰陽師)と言えばがいっぱいあるのに...少なかったのでそれが個人的に物足りないと感じました💦

劇中のどこかで後の《芦屋道満》がいないかと聞き逃さなぬ、見逃さなぬようと気を配っていましたが...いなかったですね...安藤政信さんがもしやとは思いましたが...残念...。



また山崎賢人さんか...なんて心で思ってもいざ観ると...似合うなぁ〜って思いますね。山崎賢人さんってイメージするキャラクター像の内側にハマるように感じます、ピッタリでもなく、それをオーバーすると本人度が強くなったりするのですが、キャラクター像の輪郭の丁度内側にいるので、山崎賢人さんとキャラクターがレイヤーのように重なっても余白があるので、どの役でも似合うのかな〜?カッコ良くて素敵です✨羨ましいっ!いつの間にか“山崎賢人”という“呪い”にかかってしまったようです。









(↓以下、少しネタバレになるかも)



・《晴明と父》
晴明のお父さんが殺された理由がサラッとし過ぎて...何かしらお父さんと晴明との会話とかあったらな~

「お父さん?あれ?あのキラキラしているのは何?」

「ほう!晴明、お前もあれが視えるのか?」

...なんて、晴明も父親の持っていた“才能”があり、お父さんが殺された理由の“優れた陰陽師”にも納得できたりします。


・《帝》
“帝”という、絶対な存在に反旗をひるがえす事はなく、当時の人々の叶わぬ願いや、気持ちを押し殺ろし“見えない所”では、ずっと繋がっていると自分自身へ“呪い(まじない)”をかけて生きていかねばならぬ辛さがあって綺麗事なんかではなく、観終わったあとも...ぬーんという気持ちでいっぱいでした。

...少しだけ“帝”からの花束や文が、実は焦れったい博雅へのサポートをしたのかな?って思ったら...“帝”め!!

歴史を知らないと物語を色々と脚色して見ちゃいますね💦


・《雑談》
以前に読んだ、高田崇史さんの『QEDシリーズ 式の密室』に晴明の使役する“式神”“鬼”について書かれていて、今回登場する“安倍晴明”とリンクさせながら観ると凄く面白いので読んで欲しいです!!(呪)
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