良かったです!
広島県の尾道から東京に暮らす子供達家族を訪ねる老いた夫婦の物語です。
今作が小津安二郎監督作初鑑賞です!
家族とか親子とか。
そんな当たり前の関係に於いても何処か他人行儀で遠慮して気を使う。
あれなら「帰ってくれ」と言われる方がよっぽどいいと思いました。
孫たちも可愛げ無いし。
しかし、「酷いなあ」と思いつつも実際、うちの両親が我が家に来たら正直、どうしていいか分りません。
で、結局一番優しいのは義理の娘というのも何だか切ないけど、そんな家も沢山あるだろうし。
終盤で結構衝撃的な事が起こり驚きもしたし、色々考えさせられもしました!
子供達家族に気を使って過ごす老夫婦を笠智衆、東山千栄子が好演していました!
特にお父さんの優しい笑顔が堪らなかったです!
熱海での二人の背中も、何とも寂しくて印象に残りました!
この家族の中で唯一、二人の事を思っている義理の娘、紀子を原 節子が演じていました!
何でしょう!
あの品の良さ!
長女役の杉村春子も良かった!
彼女なりに老いた両親を心配してはいるのですが、思った事をはっきり言い過ぎる為に嫌な感じに見えます。
しかし一番、居そうだなぁ。と思いました!
今から70年前の作品ですが、とても観やすかったです!
家族の何気無いドラマだけど飽きる事無く鑑賞しました!
これが巨匠の力なんでしょうね!