お洒落なコメディを期待して見に行ったのにオープニングから泣いた。
こんなふうに映画を見て意味もわからず泣かされたことが前にもあった。高畑勲の『かぐや姫の物語』だ。
もうこういうの見せられたら私には泣くことくらいしかできない。
絵が動いている。音もすごい。プールなんて出てこないのに幼い頃スイミングスクールで耳に水が入った時の感覚が蘇ってきた。魚は出てこないのに実家の近くにあった魚屋の前を通る時の匂いもした。
幼い頃ってなんであんなに悔しかったんだろう。寂しかったんだろう。
たまに夢の中で子供時代に戻れることがあるけど、芸術家は目を覚ましたまま戻れるんだな。
