マンション内に住む謎の男と出会ったことを機に、幼少期に亡くなったはずの両親が現れるお話
ネオンライトに包まれたかのような画面の色彩がとにかく最高で痺れる。幼少期の頃に亡くなった両親が再び現れる...というプロットに幼少期のトラウマとクィアであることの悩みが足されたことで、単純な家族愛の構図に収まっていないのが良い。家族が抱えていた問題と大人になった自分自身の問題に向き合うことを描いた家族ドラマが、同時に「謎の男」との恋愛と主人公が抱える孤独とも見事に重なり合っており、それらを経ていくことで序盤に提示された「孤独」の問題にアンサーを出していくかのような流れが本当に美しく、久しぶりに映画で感動した。
サイケデリックな映像のノスタルジーな雰囲気が混ざり合ったかのような不思議な空気感に満たされてただただ最高。ラストに至るまでのあの流れが凄すぎる...
ストレートな物語ではあるものの、演出や色彩、物語の積み上げ方のどれもが美しくて満足。面白かった！
