バリー

雪山の絆のバリーのレビュー・感想・評価

雪山の絆(2023年製作の映画)
3.8
実話もの。

仲間の絆、大事だし実際そのおかげで生きながらえた人がいるというのは素晴らしい。
私では想像も追いつかないほど過酷な時間だったのだと思う。
思う事しかできない。

生きるという事が、どこまで大事な事なのかそれはわからない。
答えが出ないし、死と直面した時、殆どの人間は生きたいと思うだろう。

私ならどうなりたいだろうと考えた。
生き抜きたいのか、仲間の為に生きて死にたいのか、最初に死んでおきたいのか。
やはり答えは出なかった。
それはあの極限状況の境地にはどうしてもなれないから。
とりあえず一つ山を登ってあの神の景色が見えたなら、私はそこで絶望して座り込むだろうなと。もう二度と立ち上がれないだろうなと。

映画は素晴らしかったし、いい話になっていた。
が、あまりにも美談になりすぎているように思う。
人肉食についてはどんな議論がなされたのか、そこも見たかった。
そこを映像化する意味がないわけがない。
どんな答えに辿り着くのか。

日本の人肉食の話、ひかりごけ事件の生き残った人は犯罪者として罰せられている。
国が違うだけでやった事は同じはずなのに。

国が違えば事件に対する対応も違う。
だとしたら、もしかして生きるという事象に対する意味や答えも国によって違うのか?
バリー

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