ウォン・カーウァイの監督デビュー作。
香港の暗黒街でヤクザな暮らしを送る若者の友情と悲恋の物語。
ネオンアート
スローモーション
ドラマチックな音楽
湿度を感じさせる空気感
この辺りがすでに独自の世界観を確立してる。
屋台など雑踏や、レトロで薄汚れた部屋の感じも。
アンディ・ラウ、今まで観た出演作品の中で一番カッコイイ。
マギー・チャンの肌がすべすべで(特に腕)、陶器の様に美しい。
二人のラブシーンは『トップガン』でお馴染みのTake My Breath Away『愛は吐息のように』(広東語カバー)がクサいほどムーディーに効いてた。
カーウァイさん、パクった?w
いずれにしても80sな時代感としていい。
そんなラブストーリーもちゃんとありつつ、軸は任侠もの。
因縁、抗争、バイオレンス、義理人情。
カメラワークもハラハラするしテンポもいい。
ヒーローでもマフィアでもない、片隅のチンピラの世界なんだけど、兄貴分、弟分の絆にグッとくる。
弟分のジャッキーがどうしようもない荒くれ者で、でも見捨てられなくて…。
監督のその後の作品を知ってるとやや荒削りな感は受けるものの、映像はすでにアーティスティック。
刹那的な疾走感が鮮烈な香港ノワールだった。