この映画ですわー。KKKを知ったのは。KKKって学校の授業でやったのかなぁ。わたくしは映画で知ったのだと思う。
白い布を被って人の家に火をつけたりする。当時はこの映画を観て、なんなの、恐ろしいと思っていた。
白人至上主義のことなんて知らなかったから。これまた何かの映画で観た魔女狩りと混同していた気がする。
しかし、この映画は、若過ぎるわたくしの心にグサリと刺さって忘れられなくなった。その後何故かそういった映画やドラマが気になった。
酷いとか可哀想とかいう言葉では語れませんね。白人と黒人、水道も食堂もバスも何もかも別。1964年のお話しだって。ちっとも古くないところが悲しい。
そんな映画いっぱいありますね。
このような映画に何故惹かれるかって、自分も有色人種だからなのではないかと、いつからか考えるようになった。
黒人と白人の歴史を観て悲惨だと言ってるが、東洋人だって差別の対象ですからね。
そうは言ってもアメリカ南部の黒人差別の歴史は目を背けてしまいたくなるものですね。
この映画でも睾丸を剃刀で切られると、どれだけ血が出るかっていうような会話が出てくる。もう本当に嫌になる。
さて、この映画は、KKKのリーダーを演じた方が似合いそうなウィレムデフォーと、(だってアングロサクソン!って感じなんだもの。知らないけど。)おじさんだけどかっこいいジーンハックマンが主役。
この2名が黒人差別の根付いた南部で白人至上主義と闘うのだ。(いや、ちょっと違うけど、要するにそういうことだ。)
事実に基づいているのかもしれないが、映画の最後は黒人差別する白人が逮捕される。
だからと言ってあぁ、良かった良かった!とも思えませんね。ほんの一部だからね。
だけれども、こんな歴史があったのねと知るだけだとしても、わたくしの心に刺さって離れなかったこの映画、若い映画ファンもみーんな観たらいいのにと思いますわ。
ブルジョアに生まれた若者の中から一定数、必ず社会主義者に走る人間が出てくるのだと、どこかで読んだ。
もしかしたら、公民権運動する側の白人も必ず出てくるものなのかもしれませんね。(いや、うまく言えないなぁ。いるのは当たり前なのだが、いつの時代でも、どんな運動だとしてもね。)
でもね、悲しいけど差別ってどうやったって無くならないものかもしれませんね。個人個人で気をつけないとね。
本当は白人至上主義だった保安官。カッコーの巣の人なのよねー。地味だけど忘れられない人。
KKK側も自分たちの信念があり、正義だと思っているところが、なんともやるせない思いです。