囚人13号

サブマリン爆撃隊の囚人13号のレビュー・感想・評価

サブマリン爆撃隊(1938年製作の映画)
3.7
フォードは軍隊を西部の土壌以外にも上空/海上とあらゆる場へ配置してきたが、こと海軍となると狭隘な空間に男どもの血潮が停滞して息苦しい。

副官くらいの初老男(J・ファレル・マクドナルド)が権力に見合った腕力で武骨者たちを統率する様はヴィクター・マクラグレン風だが、今作における鉄拳制裁はやや否定的。
円窓も結露によって心理表現=擬似的なクロースアップとしてサイレント期より導入されてきたが、海上においては男女を隔てる厚い鉄板に開けられた(やはり顔しか見えない)面会場所となる。

戦闘の迫力は言わずもがな、しかしそれを乗り越えての出撃命令は今度こそ死ぬかもしれない悲劇的な別れなのに、ハッピーエンド風の多幸感溢れる切り返しで終わる!これはずるいよ〜
囚人13号

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