ジャンリュック

007/ リビング・デイライツ 4Kレストアのジャンリュックのレビュー・感想・評価

4.5
BOND60 の後半5本の中の最優先作品。これは必ず観ようと心に決めてた。
シリーズの中でもかなり好きな一作。

初めて観た時は‥なにしろロジャー・ムーアのボンドを観て育った世代なので、ちょっとイメージ違うなあという感じがしてたんだけど、その後何度か観るたびに、どんどん面白く思えてきた😲

なんというか、007に求められる楽しさが全部揃ってて、そこにティモシー・ダルトンの硬めのテイストがうまく乗っかってる感じ、かな。

例えば、ロジャー・ムーアが乗らなかったアストン・マーチンが復活して、しかも秘密兵器フル装備で繰り広げるカーチェイス、最高。

また、スパイ映画の醍醐味ともいうべき騙し騙されの頭脳戦を味わえるし、路面電車と電話ボックスを使って敵を巻くような小ネタもスパイ風味がする。

それに前半の舞台となるチェコやオーストリア辺りの雰囲気も、冷戦の最前線だけにスパイ映画によく似合うし、
そこからタンジール〜アフガンという派手な場面展開も、ストーリー展開上無理がない。

さらには、当時のシリーズ目玉の1つ、スタントクルーによる生身のスーパーアクション!
中でも、クライマックスの空中スタントは本当に凄いことやってる😨

そしてティモシー・ダルトン、
今思えば、彼の真面目で熱い雰囲気は、当時新しいボンド像をつくったように見えるし、後のダニエル・クレイグに繋がったようにも思える。
時代の先を行ってたのかも。

ただ、自身と関係ない事情で2作しか出演できなかったのは惜しかった。自分のカラーを植え付けるのには、ある程度の本数は要っただろうから。

もっと彼のボンドを観てみたかったな、と思う。