たむたむ

Saltburnのたむたむのレビュー・感想・評価

Saltburn(2023年製作の映画)
3.9
女優マーゴット・ロビーが製作に名を連ね、『プロミシング・ヤング・ウーマン』のエメラルド・フェネルが監督、製作、脚本を務めた長編第2作目。

大学生活に上手く馴染めずにいた、平凡な青年オリヴァー。特権階級の魅力的な学生・フィリックスから招き入れられた、彼の一家が所有する豪邸・ソルトバーンでの夏の出来事を描く。

エメラルド・フェネルおそるべし(´⊙ω⊙`)
2作目にしてこの出来ですか…凄い才能だわ。。
物語の背景としては『太陽がいっぱい』と似ているけれど、これほど色んな意味でセンセーショナルな作品は、なかなか類を見ない気がします(笑)

その一端を担っているのが、間違いなく主人公オリヴァーを演じたバリー・コーガンの圧倒的曲者感。彼を当て書きしたのかと思うほどハマり役だったし、彼以外の役者が演じていたなら、これほどインパクトのある作品にはなっていなかったんじゃないか…とさえ思えてしまう。今後おそらく、代表作として語り継がれていくでしょうね。

とにかく、バリーがキショい(笑)
あの悪女のプロ、パイク姐さんですら霞む存在感は、もはや「バリー・コーガンの煮凝り」と評して差し支えないレベルw
バスルームや墓前での奇行、ラストの衝撃ダンスも暫く頭に焼き付いて離れなくなる。。

あと、ストーリーを盛り上げる楽曲センスの良さにも触れておきたい。起用されているスコアは、MGMTやブロパ、アーケードファイア、キラーズなどが印象的ですが、中でも特筆すべきは♪”Murder On The DanceFloor”をエンドロールに持って来るユーモアと潔さ(笑)が最高。

特権階級に寄生し侵食していく過程の先に、トンでもない胸糞ラストが待っていますが、なぜか清々しさが見え隠れする不思議。あなたもバリー・コーガンの魅力にハマってみませんかw
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