スローモーション男

ぼくは君たちを憎まないことにしたのスローモーション男のレビュー・感想・評価

4.8
 本当に辛かった…でも今こそ観るべき作品。

2015年フランス・パリで起きたイスラム国のテロリストたちによる同時多発銃撃テロ。
ライブハウスで妻を亡くしたアントワーヌは絶望するがFacebookにある投稿をする。「ぼくは君たちを憎まないことにした」取り残された父と子の物語。

久しぶりに映画を観てボロ泣きした。テロリストたちに怒りで答えたら報復合戦が始まってしまう。だから憎まないようにしたのに、妻の痕跡が家中にありフラッシュバックする。そしてアントワーヌはうちひしがれるのだ。
それに1歳の息子メルヴィルは母親が亡くなったことも理解できないから、名前を呼び続ける。それにアントワーヌは怒鳴ってしまう。

最悪なんです。
でも本当に素晴らしい言葉がある「僕と息子の絆は世界のどんな武器より軍隊より強い」
イスラエルやガザ地区、ロシアやウクライナで今起こってることは対話によって解決するべきなのでは。そして怒りや憎しみでは何も良いことは起こらない。個人が考えるべき問題なのだと。それを全うしたアントワーヌは本当に凄い。

今こそ観るべき作品です。