深夜に警察署に呼び出された精神科医のエヴリン…彼女の目の前には…女装し傷だらけ、そして車椅子の男…その男は、多数の犬を乗せたトラックを運転していたという…その男"ドッグマン"は、静かに自らの半生を語りだす…
リュック・ベッソンが、"ジョーカー"を作ったらこんなんになりました的な…
宣伝文句から、悪が更なる巨悪を叩く、リュック・ベッソン印の大アクション作品を想像していたら…随所にベッソン"らしい"ところはありましたが、コレ…一種の宗教映画でした。
父からの悲惨すぎる虐待の末、犬小屋に放り込まれ、犬として育ったダグラス…クズ兄貴が犬小屋に掲げる横断幕を裏から見たダグラスには神"GOD"が犬"DOG"に見えるという…中々のセンス…
ダグラスは、そーとーな変わり者ではありますかわ、殺し屋でもない…根っからの悪ではないです。
ケイレブ・ランドリー・ジョーンズの怪演は、狂気と正気を微妙なさじ加減で行ったり来たりして、作品の雰囲気を摩訶不思議な世界観で包んでいくのです。
そしてあのラスト…アレをどう捉えるのかは…色々と考察の余地はあると思いますが…
…それにしても、本日の2本梯子鑑賞は、"52ヘルツのクジラたち"と共に似たようなテーマとなってしまった…どっちも虐待が酷いし悲惨…