DelayMan

フローラとマックスのDelayManのレビュー・感想・評価

フローラとマックス(2023年製作の映画)
3.5
Sing Street ジョンカーニー監督7年ぶり最新作
日本では劇場公開なしでApple TVで視聴

前作Sing Streetでは80年代ダブリン、今作では現代のダブリンを舞台にした音楽映画
怒りっぽく口が悪いシングルマザーの主人公 フローラ
ヒップホップが好きで日常的に悪さを働く反抗期の息子 マックス
スノウパトロールとの対バン経験もある元プロミュージシャンの元夫 イアン
息子にプレゼントするつもりで拾って修理したギターをひょんなことから手に取りオンラインレッスンの元ミュージシャン ジェフからギターを習うことになったフローラ
音楽を通じて主人公の成長、バラバラになった家族の再生を描いた内容
シングストリートは未来に向かう若者に向けた作品としたら、今作は自らの現状と向き合う大人に向けた作品になっていると思う

ヒップホップが大好きでGarageBandで音楽を製作する息子の才能に気がつくという現代感が今までのジョンカーニー作品とは違った風を吹かせている
今作でもフューチャーされるジョニミッチェルの青春の光と影
Codaでも重要な曲として起用されたこの曲を意識したかはわからないが、今作でもかなり重要曲として用いられている

若くして息子を産みシングルマザーとして、青春時代を捧げて女手一つで育児をしてきたフローラの苦悩はある意味リアルで賛否があるキャラクターかもしれない
フローラ演じるイヴヒューソンから発されるキャラクターが自分には魅力的に映った

今作も劇中オリジナル曲が良い
イヴヒューソンがU2のボノの娘だということにも驚いた
元夫役にはシングストリートで主人公の兄を演じたジェフレイナー
オンラインレッスンの先生役には500日のサマーで主人公を演じたジョセフゴードン=レヴィットと脇を固める俳優陣も良かった
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