無刺激な生活に喘いでいるサラリーマン（下元史朗）が、通勤電車で知り合った痴漢男（小水ガイラ）に感化されていく。生き甲斐を模索しているサラリーマンのセックス模様を描いている、日活ロマンポルノ。現代映像企画製作。
サラリーマンに手練手管を伝授することになる、痴漢男の飄々としたキャラ作りが面白い。成人映画の立役者のうちの一人・ガイラ（＝小水一男）が脚本と役者を兼任しており、現代日本人の性生活の在り方を提起してくる。
痴漢電車のシーンは、例によって本物の列車内にてゲリラ撮影を敢行（スタッフが取り囲んでいる）。野外セックスを楽しむカップルへの窃視行為、ヴァーチャル痴漢電車を専門とした秘密サークルなど、突拍子もない展開が押し寄せてくる。
後半部に入ると、痴漢行為を共有している男女同士でグループを組み、青春映画のスタイルへと転調。「本物の快楽は、非道徳的行為の中にある」を地で行く内容になっており、清々しい気分にさせてくれる。
