このレビューはネタバレを含みます
駆け込みのプリシラでした。卵の殻をかぶったカリメロではありませんでした。2023年にアメリカ・イタリアでつくられたソフィア・コッポラ監督作品。14歳の少女プリシラは希代のスーパースター、エルビス・プレスリーに見そめられ……。
あまりに夢みたいなお話しでいつ目が覚めるんだろうと思ってたら最後まで行き来ってしまいました、が、が、これ、夢じゃなかったんですね。にしてもなんでプリシラだったんだろう? それは見る者はもちろんきっと監督もそう思って撮ったんだろうし、たぶんプリシラさんもそうお思いつづけたんじゃないかな? で、けっきょく誰にもわからないという。
エルビスとの夫婦生活なんだけれど、ぱっと見きらびやかなんだけれど、その実はごくごく普通の夫婦生活のありふれた破綻でした。エルビスさんその点に関してはすんごくノーマルの人でした。人がまっとうに生きるのに富も名誉もまったくいらないんだわ。もっといえば飲食すらも。必要なのは『自由であること』これのみね。だめよお相手が王様だからっていいなりになっては。それはたとえ国が相手でも同じこと、ね。
音楽が抜群にカッコよかったです。