さしみ

変な家のさしみのレビュー・感想・評価

変な家(2024年製作の映画)
2.5
想像していたより楽しめました。
ミステリーがホラーにすり替えられていたのは驚きました。ストーリーは破綻していたものの、ホラー演出はふんだんにあり、不快な映像を作ろうという気概は好きでした。

しかし、映像としてはYoutube動画の構成が一番見やすいと思います。本作はこちらに考察の猶予を与えず、流れ作業の様に解決していくので、上映時間の割に物足りなさを感じました。
変な家の平面図と外観の整合性が取れていない点も残念でした。

原作小説等でも感じた事ですが、実務で意匠設計を行なっている身としては、栗原さんが一番恐ろしい。

謎の空間として紹介されている部分、どう見ても大きめのPSにしか見えません。戸建住宅にしては大き過ぎますが、、
更に地上2階建の戸建住宅に杭基礎を選択するなんて事はほとんどありません。沼にでも建てるなら別ですが、、
そして1F寝室や2F子供部屋等の居室に窓が無い点は、完全に建築基準法違反です。2F子供部屋に関しては天窓の可能性がありますが、1F寝室が無窓になるのは法的にまずいです。

もしや栗原さんは違法建築物であると気付いて、買わない方が良いと助言していたのかもしれません。お優しい方だ。

馬鹿の一つ覚えのようなジャンプスケアや、終盤にあった「悪魔のいけにえ」、「シャイニング」の安いオマージュを無理矢理捩じ込んできたのはキレそうになりました。

この作品はアレですが、雨穴さんは大好きです。
動画の中では特に「寄生マトリョーシカ」と「ヤツヱメヂキ」が気持ち悪くて好きです。
さしみ

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