owlマン

鯨の骨のowlマンのレビュー・感想・評価

鯨の骨(2023年製作の映画)
3.5
恋人と破局した主人公は、マッチングアプリでひとりの女子高生“明日香”と出会った。招いた自宅で自殺して、こつ然と消えてしまう...。不安にかられ、眠れぬ夜を徘徊していると、消えた少女に似たARアプリの中でカリスマと呼ばれている存在を知る...

現実とバーチャルの間の世界で、主人公が“少女”に引き込まれていく、そしてバーチャルと現実の境目が劇中くっきりしてないSF(少し不思議)な映画でした。

あのちゃんが消えた少女“明日香”役でしたが..“現実”と“幻影”の真ん中にいるような役どころは、ほとんど本人のようで、凄く似合っていたように思えました。

よくよく考えれば...
主人公は死体遺棄しようとしたよな?とか主人公側にあまり関心はしない事が多かった気がしました💦

劇中に登場するARアプリ“ミミ”...
撮影した場所に動画を埋めて、アプリを通してその場所見るとその動画が見れる...数年後に発見した黒歴史ブログを見ているような冷や汗が出てきそうなアプリですね...いつか自分が残した動画と対面した時、私は少しは大人になっていると良いのだが..とタイムカプセルのように使えたら良い使い方ができて...成仏できない“地縛霊”にならなけば良いのですがね...

“心の拠り所”を求め夜な夜な人々が彷徨い歩き、AR内の“明日香”を神格化して、動画を探し彷徨う人々、自らが発光して深海を照らす事を望む人、その光に集う人々、様々な“深海魚”が存在する“夜”の姿は不気味でどこか少しの煌めきもみれて...それが彼らの生きる“糧”でもあるので儚美しい。

宇野祥平さんは、
特に“深海魚”感があって不気味でした...きっと味わい深い魚でした。

あと、あのちゃんの足が早い!

鯨の骨に住む『ホネクイハナムシ』って生物がいるらしい...別名が“ゾンビワーム(骨を貪り食うもの)”。なんか怖。
owlマン

owlマン