【これからの人たちに託します】

今注目を集める、イベロアメリカ製アニメ。
その先頭を行く、ブラジル人アレ・アブレウ監督作。
二つの異なる国から派遣された秘密エージェント(オオカミとクマ？)が、力を合わせて森を救おうとする姿を描くアニメーション。

キャラクターや色使いは、とってもファンタジー。
その中に、自然破壊・戦力拡大への確固とした反抗心を感じさせます。
その真っ直ぐなメッセージ、変革への希望は、これからの時代を担う子供たちに託されるようです。
SDGsネイテイブな世代の感性に期待したいところです。
ただ、比較的哲学的な今作の内容が、子供たちにしっかり伝わるかは定かではありません。

【📛過敏の人は観ないほうが良いかも…】
カラフルな色彩に惹かれて鑑賞。
レビュー前半はdis多めになってしまったので読み飛ばし推奨です。すみません🙏

🐇イラストはとても可愛い
何度もいうけどイラストはほんとに可愛いから映画ではなく、絵本で出会いたい作品だった。本屋さん探してみようかな。

🐇製作陣、上映館にがっかり
久しぶりに映画の予告詐欺に遭った。予告詐欺というより騙し討ちに近い。本編レビューの前にこの点から書いておきたい。この作品では上映前に注意書きのテロップが流れ、要約すると『この映画は光過敏性発作を発症するおそれのあるシーンがあり、てんかん等を引き起こす可能性がある。光刺激に対する耐性は個人差があるので個人の判断に任せます』というもの。そんなの予告のどこにも書いてなかったし、作品紹介にも当然ない。しかも全年齢対象でG指定もなし。そしてこの注意書きが流れた直後には、色とりどりの原色が代わる代わる押し寄せ、観客たちにはテロップで選択肢を与えているようで、その実、回避する時間は全くない構成になっていた。何人かは冒頭シーンで席を立っていたけど、日本でもピカ◯ュウが原因で体調不良を起こした事件もあったし、せめて上映館側でもう少し配慮があっても良かったんじゃないかと思った。こういう下手したら命に関わる留意事項はせめてチケット購入前に教えて欲しい。そうしたら観ることを選んだのは自分だもんねってまだ納得できる。

🐇問題のシーン
光の刺激が強いシーンは冒頭だけじゃなく、本編中にもあったので、次にいつ出てくるか気が気じゃなく、警戒しながら観ていたので全然世界観に没入できなかった。自分も最初は平気だろうと冒頭見てたけど、原色の強さよりアニメーションのサイケデリックな感じに頭がおかしくなりそうだったので目を瞑ったり薄目だけ開けたり工夫しながら観てた。交互に観ちゃいけない色をたくさん見せられてどっと疲れた。キャラクターたちはこんなに可愛いのに…。

🐇キャラクターモチーフ
🐰ぽい子の尾は🐺がルーツで、
🐭ぽい子の尾は🦁がルーツなんだって。
お鼻のかたちはハートでデザイン可愛い。
たぶん声優も子どもがしてる。かわいい。

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⚠️この先、ネタバレあります⚠️
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🐇設定が複雑
製作がブラジルだからか聞き慣れない名前のオンパレードで、それが人の名前なのか施設の名前なのかいまいち区別がつかないままストーリーが流れ、秘密のエージェントというわりに幼さの残るやり取りに、どういう世界観なんだ？？とあまり没入できなかった。最後に種明かしがあるんだけど、自分的には早い段階で種明かしがされたあとで、2人の目に映る世界を楽しみたかったなという気持ち。どこまでが少年たちの間でリアルに見えていたんだろう。とても気になる。あの老人は森に住んでる世捨て人なのかな。

🐇世界のどこかで
エージェントというわりに声も容姿も幼いから、子どもなのに特殊な任務に就くなんて可哀想だなと思っていた。けど世界のどこかには子どもでも兵士として戦争に駆り出される子もいるわけで、世界のどこかではあり得る話なんだろうな。切ないね。

寓話の抽象的なメッセージを読み取るのが苦手勢なのでちょっと自分には難しかった。

前作『父を探して』がアカデミー賞長編アニメーション部門にノミネートされたブラジルのアレ・アブレウ監督の新作。巨人に襲われる森で秘密エージェントクラエとブルーオがペルリンプスを探す物語。その驚きの色彩と、想像力の創造力に身を委ねる。

色彩「ペルリンプスと秘密と森」感想
https://tea-rwb.hatenablog.com/entry/2023/12/02/123000