ジョーのセリグマンに対する指摘はずっと正しいんだよな。ジョーの話のパートが増えた分なおさら。
「誰にも話したことがないという話を彼女は自分に全て話している」ことに優越感を抱きながら、結局自分が聞きたい話を話させた挙句、内容によっては勝手に感情的になって怒る。それでいて「理解した」気になっているんだから、ラスト以上に救いようがないよね、この人。
そしてこれは極端な例だとしても、これに近い人ってたくさんいるし。ずっとジョーの壮絶な過去の物語だと思っていたけれど、むしろこういうクソみたいな男も、理解したふりで裏切られる人もまた沢山いるってことを、女性であるジョーの目線を通して描いたんだとしたらトリアーすごいわ。
I ‘was’ a nymphomaniac って1番最初に言ってたじゃん。後のことはなにも分からなくていいから、せめてそこだけは聞いて欲しかった。
しかしミアゴスってこれがデビュー作なのか…色んな意味ですごいなあ…
