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名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊のTakaCineのレビュー・感想・評価

3.5
【オカルト風味のポアロ】
少し色物になったポアロ作品と思ってしまいました😚🎃

「オカルト+ミステリー」はどうなんだろう?と鑑賞前は少し心配してました😅

原作『ハロウィーン・パーティ』とはかなり改変されているようですが、「オカルト+ミステリー」の組み合わせは、例えば、コナン・ドイル(S・ホームズの作者)がオカルトに傾倒したなどあったので、強ち違和感はなかったのですが(謎を解明したいという共通心理だし)…むしろ徐々に明かされる、ポアロが探偵を引退したい深層なる部分に触れているところに切なさが込み上げましたね😢

《ポアロを惑わす怪現象》
舞台が幽霊屋敷で、怪現象としか思えない事件が起きるのですが(犯人は人間か?あるいは幽霊か?)、ポアロは一向に幽霊を信じようとせず犯行を論理的に解明しようとします。

この怪現象が序盤の見せ場にドーンと出たり、ここぞという時に"都合よく"発生するので(まあ、映画ですからw)、楽しみながら…ちょっとだけ白けてしまったんです😒

「オカルト+ミステリー」を考えると、怪現象が本物か偽物か推理する面白さがありましたが、個人的にはもう少し"怪奇譚"の雰囲気を色濃くしてくれた方が好みでした。

ちょっと期待してたんですが、やはり『シャイニング』(1980)や『ヘルハウス』(1973)にはなりませんでしたね😁(何を期待してるの?笑)

幽霊屋敷モノは昔から好きなジャンルなんです☺️ただそれがメインではないので、ホラーとして期待はしちゃダメですね😅👻

怪現象に惑わされるポアロは面白かったです😍

《撮影や脚本が微妙》
ホラー風味だからか「POV」撮影の主観アングルが多すぎて、なんだか『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』(2016)を観ている気分になって、これまた白けてしまいました😒

怖さを狙っているようで、それほど怖くもないので…(序盤の"******"が天井から落ちるのが1番ビックリしたかも)なんだかPOV撮影は余計に感じてしまいました😰🎥

その代わり、お屋敷のセットは古風で薄暗い感じが雰囲気満点💯でした🕯️🕯️🕯️

脚本は、「こんな行動したら…たぶんダメでしょ!」と思うと、必ず不吉なことが起きるし、犯人も"いかにも"で決して難しくはないし、2時間くらいの娯楽ミステリードラマっという赴き。本格的ミステリーというより、謎解きとオカルトの雰囲気を適度に楽しむ娯楽映画のスタンスに思えました。

小説なら、異色ミステリーと呼ばれそうです。

《少し精彩を欠くキャスト》
渋オジのケネス・ブラナーは、相変わらずポアロにしては格好良く(台詞回しもさすが!)、アカデミー賞女優ミシェル・ヨーはさすがの挑戦的な怪演とずっと観ていたい唯一無二の存在感(だから、もっと活躍してほしかったです💦)!

ただ、その他のキャストの存在感が弱くて…失礼だけど華がない(あれ?僕ちょっと辛口になってる😰)

その中でレオポルド役の子役はとても良かった(2021年製作『ベルファスト』の主役さん、これも観なきゃ!)🙆‍♂️

今回はポアロの推理の切れ味が鋭くなく(理由はあるけど)、ヨー姐さんが出ている時だけ画面に華があって、後は少しダラダラした印象(伏線と謎解きの驚き弱め?)で満足度は普通でした😢

楽しくなかったわけではないのですが、1番観てて楽しく記憶に残ったのが、ヨー姐さんの場面でした😅

せめて『旅情』(1955)や『ハンニバル』(2001)のように、もっとベネチアのゴシックで美しい風景を映してほしかったです!屋敷内ばかりで勿体無い😭

凄く絵になる町なのに…

《備考欄》
話変わりますが、昔は「ポワロ」って言っていたはずなのに、今は「ポアロ」って言うみたいと、フォロワーさんと話してました。

そういうのを思い出すと画家のゴッホを、昔は「ヴィンセント・ヴァン~」と覚えていたのに、いつの間にか「フィンセント・ファン~」って優しく(?)変わっちゃった!とか思ってました😚

みなさんも言い方変わったね!ってありますかね😉?

ネタバレか分かりませんが、冒頭のポアロに依頼したいのに、冷たくあしらわれた人が気になりました。

ポアロとボディーガードのあしらい方がちょっと酷すぎる!と思って気分悪くしてしまいました(後でもう一度出て来るけど)

「オカルト+ミステリー」って、僕が好きだった仲間由紀恵さん主演の「トリック」(+コメディ色も強いけど)を思い出しました😌
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