ペンギン侍

哀れなるものたちのペンギン侍のレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.0
私の身体は私のものだという力強いメッセージをしかと受け取った。ビジュアルや美術演出はほんとに前から気になってて、でも当時出演者やあらすじを見た時には「えっエマ・ストーン大丈夫かな…」と旧時代的ハリウッドの感じの映画なのかと思って敬遠してたけど、出てくる口コミが「フェミニズム映画だ」というものばかりで、ほっとして観た。

自殺するほど追い込まれていた主人公の死体を、マッドサイエンティストのゴッドが、お腹の赤ちゃんの脳を移植することで蘇生。この時点でかなり奇怪だし、なんて扱いを……とひどい設定だと思ったけれど、その後のベラの成長は本当にうるわしく、まさに自分の体を自分で取り戻していく物語。

マーク・ラファロがクソ男すぎて滑稽だった。バービーが描いた男性像とはまたちょっと違う、クソみたいな男の塊という感じ。

娼婦の館に勤めることを、「自分の力でお金を稼ぐ」というのは、本当にその通りだし、男が植え付けた「その仕事は女がする仕事で最低な仕事だ!」と顔真っ赤にして怒っちゃう感じは、男社会において男が植え付けてきた習慣なだけだよね。
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