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パラダイスの夕暮れのririのネタバレレビュー・内容・結末

パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

「食べていけるの?」「毎日イモだ」
高級レストランに入れなくても、毎日イモでも、それでもいいって思える人と一緒にいられるなんて幸せだな。
物質的、経済的な豊かさが幸せとなっている現代には見えにくい価値観だけど、私はこの感覚をもって生きたい。カウリスマキの映画を見るたびに実感させられる。
「いちいち理屈をこねる贅沢など俺にはない」って台詞も印象的。考え方がシンプルな分、本当に大切なものが見えてるんだろうな。
カウリスマキの作品は鑑賞時間は短いけど、台詞が少ない分、ちょっとした仕草や僅かに動く表情から登場人物の感情の機微を読み取ろうとしてみてしまう。だから短時間でも疲れる。けど嫌な疲れではなくて心地良い。

基本的に不遇で理不尽な世界だったけど、同僚がいい人でほっこりした。
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