おはぎ

湖の女たちのおはぎのレビュー・感想・評価

湖の女たち(2023年製作の映画)
4.6
ヤバい映画。

フライヤーとか事前の宣伝上映とかから
想像する内容の映画じゃない。

サスペンスとか少しホラーとか
そういう映画じゃない。

731部隊とか
生体実験とか
老人福祉施設の入居者殺人とか
事件の揉み消し、捏造とか

重たい内容が
これでもかと組み込まれている。

さらに
内容の衝撃もそうだけど、
人とはこんなにも容易く
染まり洗脳され慣れていくのだということを見せつけられる。

そんなことを見せつけられている時
私の心臓辺りがどんどん重く痛くなってきて
その異変に、驚きと恐ろしさが湧き上がった。

頭ではそれほどの衝撃を受けていないと思っているのに
体が反応していたのだと治ってから感じた。

人は置かれた環境の影響をもろに受ける。一般的に見れば極めて非人道的なことであっても、どう考えてもおかしいことも、
自分が存命するため、
口実を作ったり正当化したりして受け入れ馴染む。
そこに保身が加われば尚更だ。

頭は簡単に騙せる。
思考は何とでもなる。

私が上映中に頭ではさほど衝撃を受けてないと思っていたのに
体がアラームのように反応したことも
頭は簡単に騙せるということだ。

ただ
体はそう簡単にはいかないが
それでも
そんな環境下に居続けることで
体も心も狂っていくのだと思った。


恐ろしい映画だった。

人は脆い。
おはぎ

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